【冊子印刷で押さえたい】ノンブルの配置位置について
冊子を作るときにノンブルの付け方で迷ったことはありませんか?
以前に、冊子に入れるノンブルの意味や役割について紹介しましたが、今回は、ノンブルを付ける具体的な位置や配置パターンについて説明していきます。
ノンブルをつける際の一般的なルール
ノンブルを付ける際に一般的なのは「表紙と同じ側のページの表側は奇数ノンブル、裏側は偶数ノンブル」にするやり方です。
左綴じなら、表紙と同じ位置にあたる見開きで右側に来るページに奇数、その裏側になる左側ページに偶数ノンブルを付けます。
右綴じなら、逆に見開きの左側のページに奇数、右側のページに偶数ノンブルが来ます。
また、制作者の意図により、一部のページにはノンブルを見せない場合もありますが、この見せないノンブルは「隠しノンブル」と呼ばれます。
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ノンブルの配置位置には、厳密なルールはない
ノンブルのデザインや配置位置には、厳密なルールはありません。製作者が冊子の内容に合わせて自由に配置位置を決めることができます。
ただし、印刷製本を考慮しないと冊子に仕上がった際に、配置したはずのノンブルが見えづらかったり、紙面内に正しく入らない場合もあります。
次の3点を念頭においてデザインするとよいでしょう。
2.仕上がり位置から5mm以上離して、ページの内側に配置する
3.ノド(綴じ側)から10mm以上離して、ページの内側に配置する
ノンブルの配置パターンを紹介
ノンブルの配置は冊子によって様々です。ここでは、いくつかノンブルの配置パターンを紹介します。
ページの下部の端に入れる
もっとも一般的なノンブルの位置は、ページの下部の端に付ける方法です。
右ページなら右下の端、左ページなら左下の端にノンブルを配置します。製本した際にノンブルが隠れないよう、ページ端(仕上がり位置)から5mm以上内側に配置するようにしましょう。
本文を邪魔せず、読み進めた際にノンブルが視界に入るため、わかりやすいのが特徴です。
ページの上部の端に入れる
同じ端でもページの上端に付けるパターンです。
上部の端には、一般的に章のタイトルである「柱」などを入れますが、この「柱」とセットでノンブルを付けるパターンです。
ページの中央に入れる
ページの上部か下部の中央にノンブルを付けるパターンもあります。
端に配置した場合と比べて、ページ数の増減にも左右されないのが特徴です。
冊子の作成時にページ数が決まっていない場合や、制作途中でのページ位置の変更にも対応できる便利な配置方法です。
ページのどちらか片側に入れる
もともと製本を想定せず、片側にノンブルを付けていた原稿をそのまま製本したい場合に、よく見られるパターンです。
冊子の見開きに関わらず、ノンブルがどちらか片側に揃ってしまいますが、製本される際にノンブルが切れたり隠れてしまわないよう、配置位置には注意しましょう。
綴じ側(ノド)に来るノンブルは、ノドから10mm以上離して配置してください。ノドより10mm以内に配置した場合、製本後にノンブルが見えなくなる可能性があります。
見開きのノンブルをまとめて片方のページに
見開き2ページのノンブルを、片方のページだけに「2-3」などとまとめて付ける方法です。
写真やイラスト、図版などを見開きで見せたいデザインなどで目にすることもあります。
こだわりの冊子を作りたい場合に試してみるのも一案です。
隠しノンブルについて
ここでは、「ノンブルをつける際の一般的なルール」でも触れた「隠しノンブル」について紹介します。
隠しノンブルとは、ノンブルが印刷されていないページのことです。
先に紹介した、製作者のデザインのためや、読者にノンブルを見せたくない場合、小説などのように何も印刷されていない真っ白なページなどによく使われる方法です。
扉や目次などにもノンブルを付けずに、本文からノンブルを始める場合などでも、この隠しノンブルの手法を使います。
隠しノンブルもページ数として数える必要がある
読者にはノンブルとして見せない「隠しノンブル」ですが、冊子のページ数には含める必要があります。
隠しノンブルのページを単体で入稿するとページ順がわからないため、印刷会社にデータを入稿する際には、ページ順番がわかるよう、台割を添付したり、ファイル名を工夫するようにしましょう。
ノンブルを配置してはいけない範囲
先にも書いたように、ページの端にノンブルを配置した場合、製本時の断裁ずれなどで切れてしまったり、冊子の製本時に隠れてしまう可能性があります。
ノンブルはページの端から余裕をもって配置することが大切です。
●ページの綴じ側にあたるノド側から10mm以上離します
まとめ
何気なく配置されているノンブルですが、わかりやすさや製本を考慮して、様々な工夫がされていることがおわかりいただけたでしょうか。
ノンブルのデザインにこだわりたい場合は、身の回りの色々な本のノンブル配置を参考にするのもよいでしょう。
配置する範囲を踏まえた上で、読者にわかりやすい冊子になるようノンブルを工夫してみましょう。
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