分かりやすく解説!記念誌の作り方
この記事では、記念誌作りの基本から、おすすめの印刷仕様まで解説していきます。
入門ガイドとして何から手をつけたらよいかわからない方は、まずこの記事を読んで記念誌作りを始めましょう!
そもそも記念誌って?
個人でお祝いする喜寿や米寿の記念など、おめでたい時に作成する書籍を「記念誌」といいます。また、個人だけではなく企業においても、節目になる年や何かを達成した時に記念誌を作成します。
似たような書籍として、「社史」「周年史」も存在しますが、記念誌とは作る目的が少し異なります。
・社史・・・企業が自社の歴史を残すことが目的。
・周年史・・・企業や学校法人などの団体が、歴史を残すことが目的。
記念誌は社史や周年史に比べ、記念を祝うことに重点をおきます。
そのため内容においても、歴史記述(※)が必須ではなく、記念の出来事や人物に向けて感謝を表すことが大きな目的となっています。
※歴史記述=これまで歩んできた歴史を記すこと。
記念誌の基本構成
記念誌の基本構成は、以下の4つに分かれます。
・本文
・資料編
・後付
では、順番にみていきましょう!
前付
前付では主に、3つの項目を取り入れます。
・口絵(くちえ)
巻頭に挿入する写真やイラストがメインのページです。企業であれば、業務風景や商品の写真などで構成します。
・代表者の挨拶
記念誌発行にあたっての挨拶を載せます。 謝辞や今後の抱負などが一般的です。
・目次
記念誌の内容を章節や項目ごとに、タイトルとページ番号を記載します。
他にも、祝辞や凡例などを盛り込んでもよいでしょう。
本文
本文では主に、以下の3つを取り入れます。
・歩み(足跡・軌跡)
今まで歩んできた歴史や人物史などを記載します。冒頭で述べたように、歩みの記載は必須ではありません。
・座談会
座談会の構成メンバーから出た意見や思い出、将来についての会話を記載します。話し言葉で各人の個性も表れ、読みやすい内容になります。
・寄稿文・コメント
評価や思い出などを外部の関係者からコメントをいただき、紹介します。第三者からの視点を加えることで、記念誌全体に説得力も生まれるため重要です。
資料編
資料編では、以下の2つを取り入れるようにしましょう。
・社内資料
原始定款・現行定款や歴代社長、組織図、関連会社一覧、従業員数などを記載します。企業のホームページにある、企業情報の内容を載せるイメージです。
・年表
企業にとってのターニングポイントや大きな変化があった出来事などを中心にまとめます。時代背景をわかりやすくするため、「日本社会の動き」などとあわせて掲載するのもオススメです。
後付
後付には、以下の3つを取り入れましょう。
・あとがき
いわゆる締めの挨拶です。主に記念誌作成の経緯や協力者への謝辞を記載します。編集業務の責任者などが執筆するのが一般的です。
・索引
記念誌内の用語を抜き出し、掲載しているページを記載します。用語は五十音順に並べると見やすくなります。
・奥付
書名、発行年月日、発行元、制作者、印刷会社などの情報を記載します。
デザイン時のポイント
記念誌はページ数が多くなりやすいので、数百ページにも対応できる「無線綴じ冊子」で作られることが多いです。
デザイン時は、ページ数と無線綴じの構造をふまえて、以下の点に気をつけましょう。
余白を意識したデザインを心がける
無線綴じ冊子は、背(※)の部分で本文ページを糊で固めて製本します。そのため、本の綴じ部分(ノド※)は最後まで開ききれません。
ページ数が多いほど、綴じ部分の文字や絵柄が見えづらくなる可能性があります。
そのため、文字や絵柄は綴じ側(ノド)から10mm以上離して配置しましょう。
最適な余白を設けてレイアウトすることで、仕上がりがきれいになります。
※背・・背表紙のできる冊子の綴じ部分。 ノド・・本を開いた際に、ページの内側に来る部分。
ページ番号の配置にも注意
ページ番号を入れる場合も、ノドから10mm以上離して配置しましょう。
冊子の状態で紙端となる仕上がり位置からは4~5mm以上離して配置しましょう。
ページ番号は、冊子を開いたとき、右ページなら右下、左ページなら左下に配置するのが一般的です。また、ページの下側中央に番号をそろえると、左右どちらのページでも活用できるので便利です。
表紙のデザインは背表紙も考慮して
無線綴じは背表紙ができる構造のため、表紙のデザインも注意する必要があります。
背表紙の幅(背幅)は、紙の厚さやページ数によって変わってくるためです。
>>背幅がすぐにわかる背幅計算ツールはこちら
また、背幅が3mm以下で背表紙にタイトルを入れたい場合は、以下にも注意する必要があります。
・製本中にズレが生じ、文字が表紙や裏表紙に入り込んでしまう。
これらの点を頭に入れながら、表紙のデザインを行いましょう!
記念誌を印刷するなら
ここでは、記念誌をよりきれいに仕上げるためにオススメの印刷加工や仕様についてご紹介します。
表紙にPP加工を施してより映える記念誌に
表面にPP(ポリプロピレン)フィルムを貼り、コーティングして保護する加工のことをPP加工といいます。
表面の保護に加え、光沢感や高級感も出せるため、見栄えがよくなります。
鮮やかな表紙には「グロスPP」
グロスPPとは、表面に光沢があるタイプのPP加工です。
加工後は、元の色がより濃くなったように見えます。色鮮やかに印刷再現でき、写真や彩度の高い色との相性が抜群です。
上品で落ち着いた感じなら「マットPP」
マットPPとは、表面の光沢を抑えたPP加工です。
表面の光の反射がおさえられ、上品かつ落ち着いてやわらかい印象に仕上がります。
高級感を演出したい場合にオススメです。
記念誌のおすすめ印刷仕様
ページの多い冊子でも対応できる無線綴じを選びましょう。
写真などカラーが多い記念誌の印刷では、本文は印刷の発色が良い「マットコート紙」、表紙には「カード紙」がおすすめです。光沢のある「グロスPP加工」を追加すれば、耐久性も増し、高級感もアップします。
・サイズ・・・A4
・表紙・・・カード紙180kg 片面カラー
・本文・・・マットコート90kg フルカラー
・加工・・・グロスPP加工
まとめ
記念誌は、企業と個人を問わず、記念を祝う大事な書籍です。
今回ご紹介した、
・記念誌の基本構成
・デザインのポイント
・印刷加工や仕様
以上の3つを押さえて、さっそく記念誌作りを始めましょう!
納得のいく仕上がりを実現するため、ネット印刷プリントモールでは無料で用紙サンプルもお送りしております。
実際にサンプルを手にとり、イメージと結び付けましょう!
プリントモールはお客様の大事な記念誌作りをイチから徹底サポートいたします。
コメントを投稿するにはログインしてください。