中綴じ製本とは?メリットやデータ作成の注意点も解説

中綴じ製本とは

冊子作成において、まずはいくつかある製本方法の特徴を理解しておくことが大事です。
よく使われている製本方法の1つに「中綴じ製本」があります。

今回は中綴じ製本以外の綴じ方にも触れながら、「中綴じ製本」のメリットやデメリット、データ作成の注意点を紹介します。
どのような冊子を何に使うのか、目的も考えながら確認していきましょう。

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中綴じ製本とは

中綴じ製本_追加1_中綴じ

週刊誌やパンフレットなど、背表紙が無くページ数が少ない冊子によく使われる製本方法です
用紙を重ねて二つ折りにし、折った中央部分をホッチキス(針金)で綴じて製本します。

中綴じ製本おすすめ活用

比較的、簡単な構造で、自作する場合も使用する道具が少ないため、とても手頃な製本方法です。
中綴じ製本は、初めて冊子を作る方にもおすすめです。

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中綴じ製本のメリット

中綴じ製本のメリットは以下のとおりです。

中綴じ製本とは2再

ページの開きが良い

中綴じ製本は、二つ折りにした部分をホッチキス(針金)で綴じているだけなので、他の製本方法よりもページの開きが良くなります
具体的に説明すると、

・綴じ部分ギリギリまでページを広げられる。
・真ん中のページは、一続きの用紙なので完全に見開きにできる。
・冊子を開いたまま机に置ける。

例えば見開きに写真があるデザインでも、写真の全体像を崩すことなく見ることができます。
このように、見開き中央ギリギリまで開けることは、中綴じ製本の大きなメリットの1つです。

少ないページ数でも製本できる

中綴じ製本は、表紙を合わせた総ページ数が8ページ以上の4の倍数であれば、少ないページ数にも対応できます。
最小8ページから製本できるため、小冊子にも最適です。

どんな冊子に用いられる?

中綴じ製本はその印刷方法のメリットを活かし、商品カタログやパンフレット、週刊誌などによく用いられています。これらの冊子に共通する特徴としては、ページ数が比較的少ない、自由なデザインにより見る人に効果的に伝えたいことがある、定期的に内容を更新する必要があるといった点が挙げられます。

低予算で作成できる

少ない工程で製本できるため、比較的低コストで作成でき、予算も抑えることができます
ページ数の少ない商品カタログやパンフレットのような、定期的に内容を更新する必要がある冊子や、毎月発行する会報誌などは、中綴じ製本がおすすめです。低コストで改版もできます。

中綴じ製本は、少部数であれば自作も可能です。しかし、コストをさらに抑えられる反面、手間はかかってしまいます。
印刷会社に依頼するのが一般的で効率もよいです。

納期が短い

前項で説明したとおり、中綴じ製本は工程が少ないため、短い期間で納品できます
一方、糊を使う製本方法では、糊を付けたあと、乾いて安定するまで時間がかかる場合があります。
中綴じ製本は、ホッチキス(針金)で綴じるだけなので、スピーディーな納品が可能です。

低予算かつ短納期の場合は、中綴じ製本での冊子作成が最適です。

中綴じ製本のデメリット

中綴じ製本とは1

中綴じ製本のデメリットは以下のとおりです。

4ページ単位という制限がある

冊子では4ページ単位で紙面を構成するのが基本です。
4ページ単位とは、4、8、12、16、20ページ…というように4の倍数で考えるイメージです。
中綴じ製本は、この4ページ単位でしか製本ができません。
なぜなら、用紙を二つ折りにして重ねて製本するため、用紙1枚につき表裏合わせて4ページ分が追加になるからです。

例えば16ページ分の冊子を作成したあと、追加で1ページ分だけページを増やしたくても、20ページ分の冊子にしなければいけません。
したがって、印刷会社への発注は4ページ単位になるので、ご注意ください。

なお、ネット印刷プリントモールでは、ページ数が足りない場合に便利な「ページ数調整用素材」を準備しています。
無料でダウンロードできますので、こちらもぜひ活用ください。

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ページ数の多い冊子には合わない

中綴じ製本は、ホッチキス(針金)のみで綴じているため、ページ数が多いと強度に問題がでてきます。
ページ数が多い冊子は厚みが増し、ホッチキス(針金)での固定が難しく、ページが抜け落ちる可能性があるからです。

100ページ以上の冊子では、後述する無線綴じ冊子などを利用するのが一般的です。

ズレが生じる場合がある

中綴じ製本は、紙を重ねて二つ折りにしていることから、ズレが生じる場合があります。

中綴じ製本ではページサイズは全て同一です。そのため紙を重ねていくと、紙の厚みで内側の綴じ部分の位置がスライドし、その分だけ内側がはみ出してしまうのです。ページ数が多い場合や紙が厚い場合に、よりズレやすくなります。

背表紙がなく、本棚に並べたとき見つけづらい

中綴じ製本は背表紙ができない構造のため、本棚に並べると何の冊子かわからなくなってしまいます。いちいち手に取って表紙を確認する必要があり、検索性が良くないです。

本棚に空きスペースがある場合は、冊子を立てたときに自立が難しく、ブックエンドなどが必要になってきます。

針金で綴じるデメリットがある

「異物混入」を防ぐために、食品メーカーや病院などでは、針金を使う中綴じ製本を禁止する場合があります。
また、「針金でのケガ」を防ぐため、保育園や幼稚園、小学校でも中綴じ製本を禁止する場合があります。

リサイクルをしやすい冊子にするため、中綴じ製本を避ける企業や団体もあるようです。

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中綴じ製本以外の製本方法

中綴じ製本以外で代表的なソフトカバーの製本方法をいくつか紹介します。

・無線綴じ製本
・網代綴じ製本
・平綴じ製本

無線綴じ製本

中綴じ製本とは4

無線綴じ製本は、本文ページを1枚ずつページ順に並べ、表紙の背(背表紙)の部分に糊をつけて綴じる製本方法です。
主に、文庫本や単行本、ページの多い商品カタログなどでよく見かけます。

無線綴じ製本おすすめ活用

無線綴じ製本のメリット・デメリット

無線綴じ製本は、中綴じ製本とは特徴が対照的な製本方法です。

【無線綴じ製本のメリット】

ページ数が多い冊子に向いている。
強度があるため、長期保存に向いている。
背表紙があるため、本棚に並べたときに見つけやすい。

【無線綴じ製本のデメリット】

・ページ数が少ない冊子には向いていない。
・中綴じほど冊子が開かないため、綴じ側は見えづらくなる。
・中綴じに比べてややコストがかかり、納期も長くなりがち。

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網代綴じ製本

網代(アジロ)綴じ製本は、無線綴じ製本の一種です。冊子の背の部分に切れ目を入れ、そこから糊を浸透させる製本方法です。
糊がより浸透するため、無線綴じ製本よりも強度が高く、辞書や単行本などに用いられています。

平綴じ製本

中綴じ製本_追加2_平綴じ

平綴じ製本は、用紙を重ねて、紙端から5mm程度のところを綴じ代としてホッチキス(針金)で綴じる製本方法です。ホッチキス留めとも呼ばれています。シンプルで比較的簡単に製本できるので、会社で報告書や企画書といった社内向けの簡単な資料を作成するときなど、簡易的な冊子を作る際には「平綴じ製本」がよく使われます。

平綴じ製本のメリット・デメリット

平綴じ製本は、中綴じ製本と同様に針金で綴じますが、構造が異なります。メリット・デメリットを把握しておきましょう。

【平綴じ製本のメリット】

中綴じよりやや多いページ数にも対応できる。
構造がシンプルで丈夫。
価格がリーズナブルで、納期も短い傾向にある

【平綴じ製本のデメリット】

・100ページを超えるような場合は綴じるのが難しくなる。
・中綴じ同様、基本的には背表紙ができない。
・紙端から余白を空けて綴じる構造上、ページ全体を完全に開くことはできない。綴じ側の余白部分は絵柄を配置できない。
中綴じ製本_追加3_平綴じ構造

中綴じ製本のデータ作成の注意点

中綴じ製本で冊子を作成する場合は、以下の点にご注意ください。

ページ数は4ページ単位に

「中綴じ製本のデメリット」でもお伝えしたように、4ページ単位の製本が基本です。

中綴じ製本_追加4_中綴じのページ数

見開きの写真や絵はズレる

真ん中のページ以外では、見開き中央(ノド)をまたぐような写真や絵は、他のページの厚み分だけ、ズレが生じてしまいます。
文字に関しても読みづらくなってしまう可能性があるため、ノドをまたぐ文字のレイアウトはできるだけ避けましょう。

小口が切れないように

小口とは、冊子を開いたとき、外側にくる部分のことです。

中綴じ製本は二つ折りにした用紙を重ねて製本するため、一番真ん中のページに近づくにつれて仕上がりサイズより外にはみ出してしまいます
はみ出した部分は断裁によりサイズ調整を行いますが、ページ端に絵柄や文字が配置されていた場合、一緒に切り落とされてしまいます。

小口側に文字や絵柄を配置する場合は、切り落とされないよう十分に距離を離して配置してください。

中綴じ製本_追加5_小口側に注意

中綴じ製本の冊子はプリントモール

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中綴じ製本はデザインの自由度が高く、短納期・低予算で作成することができます。当社では最新印刷設備と工場直販により、高品質を保ちつつ他社よりもお求めやすい価格にて提供しています。

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まとめ

中綴じ製本は、定期的に内容の更新が必要だったり、ページ数がそれほど多くない冊子に最適です。
製本も簡単なため、低予算・短納期で納品ができます。
まずは作りたい冊子に適した綴じ方をしっかり理解し、冊子作成を始めましょう。
中綴じ冊子の印刷をお考えの方はプリントモールをぜひご活用ください。

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冊子製本お役立ちコラム編集部

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