【冊子印刷】口絵?扉?何が違うの?
冊子、本を製本するにあたって「口絵」と呼ばれるページがあることをご存知ですか?
「口絵」は現代では扉絵、フロンティアピースとも呼ばれる単行本などの書籍の巻頭に差し込まれるイラストや写真の類のことです。
口絵という言葉に馴染みがない!なんとなく聞いたことはあるけれどよく解っていないという読者、これから冊子、本を作っていこうと考えている人は冊子や本作りにあたって口絵の存在理由、または誤解されやすい「口絵」と「扉」の違いを理解してから冊子作りに取り組むことをおすすめします。
冊子を作る際に、本の各名称や部位の概要を理解して作ることで印刷発注をスムーズに行うことができます。この記事を読んで「口絵」についての知識を取り入れ、冊子作りに挑みましょう!
口絵と扉の違い
「口絵」と「扉」はどちらも見返しの後の巻頭にくるページですので混合されやすい部位ですが、別の部位です。
ここでは口絵と扉の違いをご紹介しますので口絵と扉の違いをしっかり抑えて冊子作りに役立てましょう。
口絵とは?
「口絵」はイラストレーションの一種であり、書籍や雑誌など本の巻頭に差し込まれるイラスト、写真のことです。
本に出てくる登場人物や背景などのイラスト・写真を差し込むことにより、読者が登場人物の容姿や雰囲気を想像しやすくなります。口絵に使用されるイラストや写真は、その本のイメージや読み手の感じる印象を左右するため重要な役割を担います。
本文がモノクロなど単色で構成されていても、口絵はフルカラーで構成されていることが多いです。用紙は塗工紙がよく使用されます。本の中でも芸術的な要素となり、ポスターのように宣伝効果も高いのが特徴です。
扉とは?
一方の「扉」は、本の導入ページのことです。
本の内容に入る前の入口ページのことを「扉」と呼びます。
「扉」には役割により「本扉」「中扉」があります。
表紙を開いて最初に現れるページに、タイトルや著者名、出版社名などが印刷されているページを「本扉」と呼びます。
本の自己紹介の役割を担っており、本文と区別するために色の違う紙が使用されていたり、上質な紙が使用されることがあります。見返しの遊び紙の次に配置されたり、見返しに扉が印刷される場合もあります。
また、章のタイトルのみを印刷した本の内容の区切りとなる扉ページは「中扉」と呼ばれます。こちらは章の始まりに導入される入り口の役割を担います。
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口絵の存在理由
口絵の存在理由はその本のイメージ、印象作りです。
元々の口絵の役割は、見返しの遊び紙の後にカラーのイラストを挿入することで、小説の主人公の性格や風貌から時代背景、社会的身分などを紹介し、想像させるための役割でした。後には、主人公だけではなく小説の登場人物を紹介する目的や、物語・小説の内容を想像する印象操作やイメージ作りに役立つページとなっていきます。
現代では、口絵は会社案内などあらゆる企業・業種のPR冊子に取り入れられています。
写真やイラストを巻頭に挿入することにより、イメージ作り、その歴史や概要の紹介を円滑にするために使用されることが多いです。
平成に入ってからは、ライトノベルなどの表紙にカラーイラストを入れ、口絵や挿絵にもキャラクターデザインを入れることにより、活字離れをしていたアニメ、漫画好きの若年層を小説の世界に取り込む成果を挙げています。
挿絵、口絵によるイメージ作り、作品の印象付けは、冊子・本作りを始めるにあたって重要な役割があります。
まとめ
如何でしたか?冊子作りにおける口絵の重要な役割が理解頂けたかと思います。
口絵は、本文とは違う用紙にカラーで作成することにより、読者の目を惹き付け作品に入り込ませる力があります。
口絵ページに別紙を使わず、本文と同じ用紙を使う場合も、色を全体的に薄く敷いたページにするなどの工夫で、口絵独自の特別感、印象を与えることもできます。出版物などでコストを抑えたい方は、こうすることで用紙代を極力抑えることができるので、検討してもいいかもしれません。
モノクロで口絵を作成することで、更に費用を抑えることもできますが、カラーならではのインパクトから生み出される印象は、非常に大きな効果を生みます。ご予算と相談して最適な冊子作りを行いましょう。
お作りの冊子に口絵や扉ページを取り入れて、華やかでメリハリのある冊子を実現させてみてください。